人間が聞く事のできる音波の周波数は20kHz以下ですが、それを超える周波数帯の音波のことを超音波と言います。 超音波は、1939年にPholmannにより初めて医療に応用されて以来、診断と治療の両面で活用されています。
超音波治療器による超音波の発生原理は、高周波電流発生回路から出力される高周波電流が、 同軸ケーブルを通して治療導子(プローブ)へと流れ、治療導子の金属板と一緒になっている チタン酸ジルコリアの結晶に流れることによって結晶の形態的変化が起こり、 前面の金属板に振動が伝わり超音波が発生するというものです。
超音波治療器で使用される周波数は、主に1MHz・3MHzの2種類で、浅層部位(筋膜まで)には3MHz、
深層部位(筋膜から骨)には1MHzが使用されています。
また、照射時間率(デューティ比)とは、照射している時間と照射してない時間の割合を示すもので、
これにより治療の種類が変わります。一般的に照射時間率100%を「連続」と言い、温熱効果があります。
一方、照射時間率が20~50%の場合は「パルス」と言い、非熱効果(機械的効果)が得られます。
超音波療法器
その理由は、超音波は空気中に伝播されないので治療器と生体との間には超音波伝播物質が必要となるからです。 また、超音波治療器の導子に使われている結晶の材質は、必ずしも均一ではないので、 導子の全面から超音波が発生しているわけではありません。
そのため、超音波治療器の導子には、照射面積の程度を表す有効照射面積 ERA(EffectiveRadiating Area)と呼ばれるものがあり(単位:cm2)、 そのERAが導子全体の面積に近いほど良好な導子と言えます。 また、導子の品質を決める他の要素としては、超音波の平均強度(W/cm2)を表す BNR(Beam non-uniformity Ratio=ビーム不均等率)と呼ばれるものがあります。
BNR、ERA図
超音波の生理的な作用は、温熱的効果と非熱効果(機械的効果)に分けられます。
温熱効果としては、
一方、機械的効果としては、
という効果があります。