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LA SANTÉ CONCIERGE (大阪府泉大津市森町)

21世紀型の診療所を目指して

院長の 武本 優次 先生

2020年3月に大阪府泉大津市にメディカルフィットネス施設「LA SANTÉ CONCIERGE」を開設された、上條診療所院長の武本優次先生にお話を伺いました。

小学校5年生の時に読んだ「シュバイツァー」の本に感銘を受けて、医師という職業に興味を持ちました。それが、医師を志した最初のきっかけだったと思います。


この上條診療所は妻の父が始めたクリニックで、私は二代目院長になります。妻と結婚してからもしばらくは国立病院で勤務医を続けていましたが、義父の後継者がいなかっため私に白羽の矢が立ち、診療所を継承する運びとなりました。診療所を継いで感じたのは、勤務医と開業医では性質が全然違うということ。国立病院での勤務医時代は、大きな病院の先生だという肩書に対するイメージで、患者さんも最初から信用してくださることが多かったのですが、診療所へ来る患者さんは先生個人が目的の方が多く、先代を慕っている患者さんの中には、私がいくら「こういう病気だよ」と説明しても、全く信用してくださらない方もいました。他にも、義父と一緒にやっていた頃は、義父の診察室は患者さんがいっぱいで、私の方は患者さんが一人もいない、なんて事があったり。(笑)本当に、最初の頃は大変でした。

診療所を継承された当時は、困難に直面された時期もあったようです。
当時から現在に至るまでの、診療に対する思いや経営理念の変化についてもお話しいただきました。

私が診療所を継承したのは、2000年代に入る少し前でした。そこではじめにスタッフに伝えたのは、「これからは21世紀型の診療所にしなければいけない」ということですね。下駄履きで来ても高度な診療が受けられるような、皆から信用される診療所にしたいという思いから、そのように言いました。しかし当初は自分の思い入れ故に、「スタッフはこう動くべき!」という気持ちが強く出てしまっていたように思います。最近になってようやく、自分が思ったようにスタッフに働いてもらうには、まず私の方からスタッフが動きやすい環境をつくっていく必要があるのだということに気がつくことができました。経営理念としては、医療面では、患者さんがして欲しい医療を提供すること、経営面では、自分がどうしたいかではなく皆に受け入れられるやり方であることを意識して運営しています。

また、拠点である泉大津市もかつての毛織物の街から姿を変えつつあり、以前と比べて住民の層も入れ替わってきている中で、やはり地域の人に信用してもらうような医療提供体制を整えることが重要であるとも感じています。結局、そういった大切な事というのは、20世紀でも21世紀でも変わらないのかもしれませんね。

メディカルフィットネスという新たな挑戦

なぜ今、メディカルフィットネス施設を開設されたのか、その理由について詳しく伺いました。

21世紀に入ってから、日本社会の高齢化はますます加速しています。患者さんにも70代や80代の方が非常に多くなり、日々そういった方々を診察する中で、「病気の部分を診察するだけでいいのだろうか」と考えるようになりました。高齢の方は病気以外にも、気力や体力の衰えといった問題を抱えています。「フレイル」や「ロコモティブシンドローム」と呼ばれる症状で、単なる老化現象だと何も対策せずに放置すれば、どんどん筋力が衰えていきます。そして最終的にはベッドから動けなくなって、施設入所や往診に頼らざるを得ない状況になってしまう可能性もある。こういった問題に対して何かできることはないのかと考えた結果、高齢者の健康な体づくりをサポートする必要があると思い至り、内科にもかかわらずメディカルフィットネス施設という整形外科的なことをはじめました。

開設にあたり、体の一部分だけではなく「全身を診る」ということを重視し、日本メディックスさんを通じて様々な機器を揃えました。例えばこの施設では、心臓の病気のある人はどれだけの負荷なら安全に運動ができるのか、といった見守りを行っています。そういうところが、普通のフィットネスと違う「メディカル」な部分かなと思います。ここからさらに、メディカルな側面をしっかりと体系化していきたいですね。

また、心臓や腰、膝など、様々な部位に病気を抱えた患者さんがいる中で、自分達だけで完結するのではなく、地域の他の医療機関と連携をとって、全体の中で地域貢献出来るようなシステムを構築することも非常に重要だと考えています。
ですから、上條診療所に通院しなければ「LA SANTÉ CONCIERGE」を利用できない、ということは全くありません。

トレーニングルーム

VR設備

「LA SANTÉ CONCIERGE」では、トレーニングに最新のバーチャルリアリティー(以下VR)を取り入れており、特色の一つになっています。

運動は辛くて苦しいものというイメージがあり、習慣化させるのがなかなか難しい。そこで、遊びやゲーム感覚で運動に取り組める方法はないかと考え、VRを取り入れることを思いつきました。日本メディックスさんに相談して設備を導入し、最近ようやく利用者の方々にも浸透してきました。VRのソフトにはトレーニングメニューも用意されており、利用者のスピードや動きを検知してモードが変化します。なかなかハードで、20分でもクタクタになる程です。「宝探しゲーム」などユニークなモードもあり、利用者の方々には楽しんでいただけているようです。新しいソフトが次々に発売されて、この分野は本当に日進月歩ですね。

教育機関と連携した次世代の育成

スタッフの皆様

大学等の教育機関と連携し、次世代の育成にも注力されている武本先生。
時には先生自らトレーナーの方々の指導に当たることもあるそうです。

メディカルフィットネス施設のスタッフ教育や育成に関しては、各大学等と共同で取り組むことが多いです。


特に大阪体育大学は泉南の方にあり、この診療所からの距離も比較的近いので、学生さんを実習生として受け入れるなど、連携して色々なことを行っています。教授をお招きしての講演会等も計画しているのですが、教授のご都合や時勢といった様々な事情から、なかなか実現できていません。しかし、今後もそういった活動には意欲的に取り組んでいきたいと考えています。

また、普段の業務では、私からトレーナーに対して、運動指導士の資格を活かしたメディカル的なアプローチというのはどういうものなのかということを逐次教育しています。スタッフ達は、これからまだまだ伸びしろがあると思っています。

コロナ禍を乗り越えて

感染対策を講じた受付

2020年の開設当時は、まさにコロナ禍の真っただ中。状況を打開するのは容易ではなかったとのことです。

開業準備を進めていた頃は、全くこのようなひどい事態になるとは予想すらしていませんでした。色々な課題をクリアして、必死の思いでオープンにこぎつけたにもかかわらず、1週間ちょっとで緊急事態宣言が発令されてしまいました。

仕方のないことですが、2ヶ月近く施設を開けてはいけない状態が続き、あの時が一番苦しかったですね。その2ヶ月が終わってもコロナの洗礼は続き、思うように施設利用者が集まらない日々でしたが、嘆いていてもどうしようもないので、なんとか自分たちの努力で少しずつ問題をクリアしています。

最初の「成功事例」を出すまでには時間がかかりましたが、10キロ痩せたとか、体調が改善されたといった具体的な事例が何人か出てからは、「あの人、あんなに改善したんだ!」と興味を持った方々が集まるようになり、口コミで施設利用者が少しずつ増えていきました。開設直後は利用者さんが非常に少なく、一人でやるのが嫌だからと途中で出て行ってしまう方もいたので、私や妻が一緒にレッスンに参加したこともありましたが、今ではすぐに予約が埋まり定員に達してしまうので、そんなこともなくなりましたね。

トレーニングスタジオ

2021年11月に伺った際には、多くの利用者の方々が溌剌とした笑顔でトレーニングを楽しんでいらっしゃいました。コロナ禍と言う難しい状況下でも、常に新しい挑戦を続けてきた武本先生。穏やかな笑顔と語り口の奥に秘められた、医師としての信念と情熱を伺い知ることができる取材となりました。


LA SANTÉ CONCIERGE

〒595-000 大阪府泉大津市森町2-3-8
TEL:0725-32-1271
運営:医療法人順興会 上條診療所
https://kamijo-med.com/la-sante-concierge/

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