肥満症の場合

生活習慣病に対する運動療法と運動様式の例

肥満は、体脂肪が過剰な状態のことを言います。単純性肥満と二次性肥満の二種類があります。 ほとんど(95%)の肥満者は単純性肥満で、食習慣や運動不足などの環境要因が合わさって起こります。 合併症(糖尿病・高血圧症・高脂血症など)が心配される場合は、医学的に「肥満症」と診断され運動療法の対象となります。

逆に、ほとんど起こらない二次性肥満とは原因が明確なもので、視床下部(間脳にあるホルモンの分泌調整の場所)、 内分泌、遺伝の異常などで起こり、これらを治療することで解消されます。

運動療法の対象者

BMI≧25で、肥満症と診断を受けた人のうち、単純性肥満のみです。 BMI(body mass index)は [体重(kg)]÷[身長(m)の2乗] で算出されます。

運動療法

肥満症の方の運動療法の主な目的として、代謝の改善や余分な脂肪の燃焼があげられます。 脂肪の燃焼には、有酸素系全身運動が必要不可欠ですが、代謝の改善には適度な筋量も必要です。 筋量が増えると、運動を始めてから脂肪が燃焼し始めるまでの時間や燃焼のスピードが上がり、効率の良いエネルギーの消費ができます。 また、筋肉を鍛えることは過体重による腰や膝などの負担を軽減します。

運動の様式と強度

【全身持久力】

肥満症の方が運動の際、特に気をつけなければならないのが、膝や腰、その他関節の怪我です。原因として普段し慣れない運動をする事や過体重を支えきれないことがあげられます。 よって、肥満症の運動療法に必要なのは軽めの運動から徐々に強度を上げることと、関節に負担の少ない方法を選ぶことが大切です。 その例として、自転車エルゴメーターからトレッドミルへ移行する方法があります。また、水泳は関節への負担が非常に少ないので、 肥満症に適した運動といえます。

運動強度として、筋力トレーニングは、最大筋力の60%程度で20回前後行います。腹筋・背筋・大腿四頭筋・大胸筋など、 大きな筋肉を中心に全身まんべんなく行ってください。 有酸素運動は、会話ができる(ややきつい)程度で1回20~30分程度(可能なら1日2回)を週3~5日行います。ただしBMI35以上の場合は、 運動そのものの心臓や身体への負担が大きいため食事療法や薬を使用しBMI値を下げてから運動療法を取り入れます。

運動の際の注意点

運動中や運動後に、具合が悪くなったり体に筋肉痛以外の痛みが出るようなら、強度が強すぎます。負荷や時間を減らしましょう。 運動療法での消費エネルギーは意外にわずかです。必ず、担当医の指示のもと食事療法と平行して行いましょう。

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